【映画化されているサスペンスミステリー小説】『望み』雫井脩介
息子は殺人犯か、被害者かーー。
【内容紹介】
思春期の息子と娘を育てながら平穏に暮らしていた石川一登・貴代美夫婦。9月のある週末、息子の規士が帰宅せず連絡が途絶えてしまう。警察に相談した矢先、規士の友人が殺害されたと聞き、一登は胸騒ぎを覚える。逃走中の少年が2人だが、それとも……。
規士の無実を望む一登と、犯人でも生きていて欲しいと願う貴代美。揺れ動く父母の思いーー。心に深く突き刺さる衝撃のサスペンスミステリー。
身内から犯罪者が出るか、もしくは被害者が出るか、あなたならどちらを選びますか。
究極の選択。どちらにしても幸せな結末ではないということを、本書を読んで苦痛なほどに理解した。息子が行方不明になって真実が明らかになるまでの数日間、その究極の選択を迫られる家族の苦しみや葛藤が読んでいて辛いものがあった。
だけど、何をしてもただただ生きていて欲しいという願いは途絶えないと思う。
後半は、先が気になり読む手が止まらず一気読み。
”悲しみは事実が確定した時点をピークにして増殖が止まる。それ以上に厄介なものは不安だ。心の中に巣くって、気持ちを千々に乱れさせるものは、悲しみの事実がヴェールで見通せないときに生じる不安である。”
本書は、友人からの紹介で1019年に読了した٩( ᐛ )و<ありがとう♡
このようなミステリー小説も面白いね!自分だったら…と深く考えさせられた。
オススメの1冊٩( ᐛ )و
2020年の10月に映画が公開されている。
面白そう…なかなか観る時間がなかったのでこれから観たい!
予告編でありまする٩( ᐛ )و<https://youtu.be/6OCbpMJ7aPE
【著者紹介】
雫井 脩介(しずくい しゅうすけ)
1968年愛知県生まれ。専修大学文学部卒。2000年に第4回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作『栄光一途』でデビュー。04年に『犯人に告ぐ』を刊行、翌年には第7回大藪春彦賞を受賞し、ベストセラーとなる。その他の著書に『火の粉』『クローズド・ノート』『ビター・ブラッド』『つばさものがたり』『検察側の罪人』『仮面同窓会』『犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼』『引き抜き屋(1)鹿子子穂の冒険』『引き抜き屋(2)鹿子子穂の帰還』などがある。